いよいよ2020年夏山シーズン!山小屋が営業を再開したり、国や各自治体が誘客事業を始めたりと、これからは「withコロナ」を念頭に置きながら登山を楽しんでいくことになります。感染症対策をしっかりと行い、登山計画、装備の準備をしていきましょう。今年の夏山登山の荷物はいつもと少し変わりそうです。
withコロナ登山 基本的な注意点とは?
コロナと共存しながら安全に登山をするために、知っておきたい注意点や持ち物をあげてみました。
- 登山2週間前から、検温、体調管理、行動記録を取るようにしましょう。体調が悪い場合は無理をせず中止する勇気を持ちましょう。
- 今年は従来より難易度を落とした山選びをしましょう。夏山診療所も半数以上が開設しないことが決まっています。
- 現地に着くまでの休憩所、サービスエリアなどではマスクを着用し、不用意にあちこち触らず、短時間で用を済ませるようにしましょう。
- 現地の最新情報をこまめにチェックしましょう。閉鎖中の登山道があるかもしれません。山小屋やテント場は、営業していても宿泊人員を減らしていたり、完全予約制になっているところが殆どです。間違っても予約なしの登山はやめましょう。
- 水、トイレ問題について、通常通りでないことを想定し、多めの水分、簡易トイレを持参することをおススメします。
- 山小屋内ではマスクを着用しましょう。寝具に直接触れるのが心配な方は、インナーシーツや枕カバーを持参すると安心です。寝袋持参の山小屋もありますので、各山小屋の規定に従いましょう。
- 登山中のマスクは、フィジカルディスタンスが2m以上保たれていれば着用する必要はありませんが、すれ違い時はマスクをつけましょう。不織布マスクは熱中症のリスクが大きいため、夏用マスク、フェイスマスク、バンダナなどがおススメです。
- アルコール消毒液を持参し、食堂、トイレ、鎖場などでこまめに使用しましょう。
YAMAPマガジンでは、「2020年の山小屋営業情報」を随時更新してくれていますので、山小屋を利用する予定の方は参考にしてください。
今年は山小屋を諦めようと思う
私事ですが、しばらくは山小屋の利用を控えようと思っています。
本心は、できれば山小屋に泊まって少しでも売り上げに貢献したいところですが、コロナ感染リスクが怖いですし、救助隊に迷惑をかける可能性もゼロではないので、今年の夏は稜線の山小屋は諦め、麓の旅館やペンションなどに泊まり、山頂を往復することにしました。
麓の宿泊施設を利用する場合でも、コロナ対策をしっかりやっている宿を選ぶことは重要です。検温、アルコール消毒はもちろんのこと、宿泊者同士が密にならないようソーシャルディスタンスをちゃんと取ってくれるかどうかを確認しておきたいところ。部屋もグループごとの個室ならかなり安心できます。
山小屋の利用を迷っている方は、麓の宿泊施設も検討されてみてはいかがでしょうか?今ならGo To トラベル事業やふっこう割などで格安で泊まれるかもしれません。
旅行割引サービスを利用してコスト削減、復興に貢献
旅行割引サービスはGo To トラベルだけではありません。各自治体でも旅行や宿泊に対して割引キャンペーンを行っているところがあります。これらを上手に使ってお得に旅を楽しみたいですね!
Go To トラベルキャンペーン
国交省のGo To トラベルキャンペーンは7月22日から始まっています。(当面、東京都民の旅行、東京都が目的地の旅行については対象外)
【概要】
- 国内旅行を対象に宿泊・日帰り旅行代金の1/2相当額を支援
- 支援額のうち、7割は旅行代金の割引に、3割は旅行先で使える地域共通クーポンとして付与(クーポンは9月以降出発~)
- 一人一泊あたり2万円が上限(日帰り旅行については1万円が上限)
- 連泊制限や利用回数の制限なし
予約申し込みは、Go To トラベル事業に参加登録している(もしくは今後参加登録する)旅行代理店、予約サイト、宿泊施設でできます。
9月以降は、支援額のうち3割が地域共通クーポンで付与されるので、観光地の土産物店、飲食店、観光施設での利用を積極的にしてあげたいですね!
詳しい情報は、国土交通省観光庁「Go To トラベル事業関連情報」へ。
自治体の割引事業
各自治体でも誘客事業として独自で宿泊施設の割引キャンペーンを実施しているところがあります。自分が行きたい山の自治体が、キャンペーンを行っているかどうかをチェックしてみましょう。
ちなみに長野県では、近隣県在住者の方を対象に、旅行会社を通じた長野県への宿泊・旅行代金の割引を実施しています。対象地域は、群馬県、新潟県、富山県、山梨県、岐阜県、静岡県、愛知県と限られてしまいますが、これらの地域にお住まいの方は是非利用しましょう。(令和2年7月3日(金)チェックインから8月2日(日)チェックアウトまで)
長野県HP>近隣県からの誘客事業について
また、県内での登山を予定されている方は、お住まいの自治体が県内在住者を対象に割引サービスを実施しているところがあります。詳しくはご自身の県HPをご覧ください。
移動手段は公共交通機関を避ける
移動手段は、なるべく公共交通機関の利用は避け、車での移動が望ましいです。複数人での移動は、車内でのマスク着用、換気を行うようにしましょう。
どうしても公共交通機関を使わなければならない場合は、日常の感染症対策(マスク着用、フィジカルディスタンス、会話の自粛)を徹底しましょう。
遠征は控えても登山はやめない
県境をまたいだ遠征登山には、自粛や我慢が必要です。ですが、私は登山をやめたいとは思いません。山が好きで、自然と親しむことが好きなので、ストレス解消、リフレッシュのためにも近場の登山だけは続けて行きたいと思っています。
YAMAPで2020年5月17日~5月22日に全国の登山者20,000人に実施された、緊急事態宣言下での「全国一斉登山トレンド調査2020」で、興味深い結果が出ています。
これからの登山に向けて、「今後の登山活動はやめない」と答えた人が約9割、「やめる」と答えた人はわずか1割という結果になりました。中でも「絶対やめない」と答えた人が9割中5割もいたのが驚きです。皆さん、本当に山が好きなんですね!
出典:YAMAP
また、コロナ以前と比べて、「個人/少人数、日帰り登山の機会を増やしたい」と答えた人は約8割。さらに「遠方の山を増やしたい」より「近場の山を増やしたい」と答えた人が15.8%多かったそうです。
出典:YAMAP
登山志向は確実に「個人(ソロ)/少人数」「日帰り」「近場」にシフトしています。
一番効果的な登山トレーニングは登山そのものなので、できれば継続して山に登りたいと誰しも思っているはずです。そうなるとリスキーな遠方よりは、安心のご近所登山が主流になってくるでしょう。
ご近所なら交通費も宿泊代も掛からないし、お財布に優しいので、ある意味メリットはありますよね!(と自分をなぐさめる…)
まとめ
緊急事態宣言が解除されたと思ったら、もう第2波がやって来つつあり、一体いつまで続くのかコロナ…と気持ちが落ち込んでしまいますよね。でも、沈んだ気持ちを浮上させるためにも、登山は継続していきましょう。近所の低山を登れば、改めて良さを再発見できるかもしれません。
コロナウィルス対策は施設側だけなく、登山者一人一人も気をつけなければなりません。登山装備にコロナ対策グッズを追加しましょう。「自身の健康は自身で守る」を念頭に置き、今まで以上に3密を避け、マスク着用、手洗いを励行し、登山者同士がお互いに気持ちよく山で過ごせるよう、思いやりの心も忘れず、楽しくwithコロナ登山をしていきましょう!
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