ゴワゴワしたレインウェアはもうさようなら。ミレーのティフォン50000ストレッチジャケットは、驚くほどしなやかで軽量です。ゴアテックスに負けない高透湿、高防水を兼ね備えたミレー独自のアウタージャケット「ティフォン50000」シリーズ。その中でも、春夏に最適なストレッチジャケットをレビューします。
レインウェアは「防水透湿性」の他に「快適性」も重視したい!

レインウェアに必要な機能は「防水性」「透湿性」「撥水性」の3つで、これらの数値が高ければ高いほど高機能であると言えます。登山用レインウェアには王道Gore-Texをはじめ、各メーカーが独自に開発したベルグテック、ドライテック、ハイベント、オムニテック、H2NO、エバーブレス、ティフォンなど多くの素材がありますが、防水透湿性の値は素材によって、またはグレードによっても違いがあります。防水性は高いけれど透湿性は低い、またはその逆であったり、両方の機能を高く求めると高価であったりと、自分に合ったものを見つけるのはなかなか大変ではあります。
一般的に、登山に必要な防水透湿性の最低限のスペックは、耐水圧20,000mm以上、透湿性10,000g/㎡・24hrs以上と言われています。
それを踏まえたうえで、自分はどこに重点を置いて探すかということが大事になってきます。私は結構な汗っかきで、Gore-Texも良かったのですが、さらに高い透湿性が必要だということが分かりました。
そんな時に見つけたのが、ミレーのティフォン50000でした。結論から申し上げますと、
「ティフォン50000を着てしまったら、もうGore-Texに戻れない!」
私はそれくらいティフォン50000を気に入ってしまったんですよね。高い透湿性もさることながら、他にも理由がありました。一体何が気に入ってしまったのか?それをレインウェアをお探しの皆様にもお伝えしたい!是非参考にして頂ければと思います。
ティフォンとGore-Tex 何が違う?

ここでは私が持っているGore-Tex(モンベル・ストームクルーザー)とティフォン50000を比較してみたいと思います。
レインウェアの代表格と言えばGore-Texですよね。Gore-Texの高い防水透湿性は誰もが認めるところです。これまでも雨の日には強い味方となってくれていました。ただ、真夏はやっぱり多少なりとも蒸れるし、体を動かした時に出るガサガサ音が気になるんです。また、ストレッチ性があまりないため(全くないわけではありません)、手足を伸ばしたり曲げたりといった登山中の動きが制限されることがあります。
そういった点から私にとってGore-Texはあくまで「風雨や冷える時に着るレインウェア」という位置付けでした。また、街着として着ることはありませんでした。
半面、ミレーのティフォン50000ストレッチジャケットは、レインウェアなのにガサガサせず、すごく着やすいです。生地がとてもしなやかでストレッチも効き、尚且つ防水透湿機能もある。一石二鳥とも言える驚きの着心地に、レインウェアの概念を覆されてしまいました!
私にとってティフォン50000は、「雨の日だけじゃなく、晴れの日でも着れるレインウェア」となりました。街着で着ても違和感がないところが嬉しいです。
これからのレインウェアに必要なものは、防水透湿性はもちろんですが、「ストレスのない着心地」「快適性」だと思います。
ミレーティフォン50000の特長とラインナップをご紹介
ミレーのティフォンシリーズには、2022年現在、大きく分けて以下の4種類が存在します。

TYPHON 50000 ST JKT
ティフォン50000 ストレッチ ジャケット

TYPHON 50000 WARM ST JKT
ティフォン50000 ウォーム ストレッチ ジャケット

TYPHON 50000 2L ST DOWN
ティフォン50000 2L ストレッチ ダウン

TRILOGY TYPHON TOUGH ST JKT
トリロジー ティフォン タフ ストレッチジャケット
出典:ミレー公式サイト
今回ご紹介するのは、<春夏>に最適な「ティフォン50000 ストレッチジャケット」となります。

春夏とありますが、気温がマイナスの極寒雪山でなければ秋冬も着用可能で、私は気温0℃の雪山でも着ていました。もしご購入をお考えなら、シリーズの中では値段も手頃で、春夏秋+冬も着れるストレッチジャケットがおススメです。
ティフォン50000 ストレッチジャケットの仕様
ティフォン50000 ストレッチジャケット(ウィメンズ) | |
素材 | ドライエッジ ティフォン 50000 3層 天竺バック ナイロン100% 撥水 |
耐水圧 | 20,000mm 激しい風雨でも水の侵入を防ぐ優れた耐久撥水性の表地 |
透湿性 | 50,000g/m2/24h 一般的なレインウェアの透湿性(10,000~30,000g/m2/24h)の約2倍 |
重量 | 262g(メンズは304g) |
サイズ | XS,S,M,L ウェアはEUROサイズ表記(Sサイズ=日本Mサイズ) (メンズはXS,S,M,L,XL) |
価格 | 28,600円(税込) |
ティフォン50000の「50000」は透湿性の数値です。モンベルの鉄板レインウェア、ストームクルーザー(Gore-Tex)が35,000g/m²/24hなので、50000がいかに驚異的な数値かというのが分かります。実際に着用していても、ウェアの内側は蒸れることがなく、大変快適に登山をすることが出来ています。透湿性って本当に大事だと実感しています。

【透湿性】驚きの50,000g/m2/24hという透湿性の高さ。他メーカーでも調べてみましたが、50,000は見つけられませんでした。汗っかきの人は試してみる価値はあるでしょう。衣服内を常にドライに保ち、山頂まで快適に登ることが出来るでしょう。
【耐水性】耐水圧に関しては、ストームクルーザーの50,000mmには及びませんが、20,000mmというのは一般的な登山向けとしては十分な数値です。撥水性に関しても、表生地を見ると、ぱっと見には水を弾きそうにないように見えますが、しっかりと弾いてくれますし、雪遊びをしても内側に染みてくることはありませんでした。
【裏素材】裏生地も重要な部分です。ティフォン50000ストレッチジャケットの裏生地には天竺ニット生地が使われていて、しなやかなシルクタッチの生地なんです。これが本当に気持ちいい!半袖の上に着ても肌触りがよいのが魅力です。
【重量】重量もウィメンズで262gと軽く、柔らかい素材なのでザックに入れても嵩張りません。
【価格】気になる価格ですが、透湿性50000g/m²/24hで3万円を切っているのは驚きです。むしろ安いくらいです。
そんな快適さを約束してくれるミレーのティフォン50000ストレッチジャケットの詳細を、以下で出来る限り詳しくレビューしてみます。
ティフォン50000 ストレッチジャケットの細部をチェックしてみた

【ツバの内側に雨よけ】額にあるストレッチ生地が、前方からの雨の侵入を防いでくれます。帽子のツバも濡れにくいです。
というわけで、ティフォン50000ストレッチジャケットの特長をまとめてみました。
- 並外れた50,000g/m²/24hという高透湿性は、どんな天候でも快適に動けそう
- 防水性20,000mmは際立って高くはないが、登山としては合格ラインと言える
- 登山に留まらず、あらゆるアウトドアスポーツや普段着に使えるスマートなディテール
- レインウェアにありがちなゴワゴワやガサガサのない、しなやかでストレッチの効いた着心地
- 高防水透湿性ながら価格が2万円台と、Gore-Texに比べ手頃な価格
デメリットはほとんどないのですが、強いてあげるとすれば脇下の換気ジッパーがないことくらいです。ですが、透湿性が高いのであえてつける必要がないのかもしれません。
▶ミレーティフォン50000 ST ジャケット<ウィメンズ/メンズ>
おまけですが、ティフォン50000シリーズにはパンツも当然ながらあります。驚くことに「選べる2種類」となっていて、従来型のオーバーパンツの他に、なんと直に履けるトレックパンツがあるんです!つまり二重に履かなくていいってことです。雨が降っていても止んでも、そのまま履き続けられるパンツってすごくないですか?なんだか欲しくなってきました(笑) 気になる方はそちらもチェックしてみてください。
▶ミレーティフォン50000 ST トレックパンツ<ウィメンズ/メンズ>
楽天ミレー公式サイトはこちら
レインウェアの洗濯方法も参考にしてください↓
まとめ
いかがでしたか?ミレーティフォン50000ストレッチジャケットは雨の日だけじゃなく、肌寒い日もアウターとして快適に使えるので、予備としてレインウェアを1枚持たなくていいのです。つまり、荷物が少なく済むという事!UL派には嬉しいウェアですよね!私はこれからもティフォンを着続けていくつもりです。
それではこれからも楽しい山登りを!
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