登山で着たいパタゴニアのフリースと言えば、R1、R2が定番ですよね。今回は保温力が高いR2ジャケットについてのご紹介です。R2を買おうと思っている、またはR1かR2のどちらを買おうか迷っている方、この記事を読んで参考にしていただければ幸いです。
パタゴニアフリースの種類を知っておこう
まず、パタゴニアのフリースには、大まかに分けてカジュアルフリースとテクニカルフリースの2つがあります。
私はカジュアルフリースは持っていないのですが、私の中のイメージでは、街中や家、ピクニックなどで普段着として着るのに最適なフリースかと思います。
一方、テクニカルフリースは、様々なスポーツシーンに対応できるよう、通気性、伸縮性、重量などにこだわった素材や構造となっています。
発汗を伴う登山では、テクニカルフリースがおすすめです。
テクニカルフリースにはR1とR2があり、温かさを比べてみると、R2のほうがR1より保温性は高いです。今回ご紹介するR2は、厳冬期登山や雪山、スキーなどで威力を発揮します。
R2ジャケットの概要について
素材>本体:6.1オンス・ポーラテック・サーマル・プロ・ポリエステル97%(リサイクル・ポリエステル64%)/ポリウレタン3%。
サイドパネル:6.9オンス・ポーラテック・パワー・グリッド・リサイクル・ポリエステル93%/ポリウレタン7%。
特長>通気性、吸湿発散性、速乾性、保温性に優れ、コンパクトに収納可能。ハイキュ・フレッシュ耐久性抗菌防臭加工済み。フェアトレード・サーティファイドの縫製を採用。ブルーサインの認証済み。
ポケット>2つのハンドウォーマーポケット、内側に2つのメッシュポケット付き。左のチェストポケットはスリム・ジップを使用(メンズのみ)。
重量>ウィメンズ:315g、メンズ:380g
サイズ展開>ウィメンズ:XXS、XS、S、M、L、XL メンズ:XS、S、M、L、XL、XXL(米国サイズ)
価格>24,200円
R2ジャケットのレビュー
私は他メーカーも含めてフリースは何枚か持っているのですが、R2ジャケットを着用し始めてからは他のフリースを着る機会が殆ど無くなりました。それくらいR2がお気に入りで、冬期には普段使いでも愛用しています。
R2のメリット、デメリット
これはあくまで私個人の感想になりますので、参考としてお読みくださいね。
- わりと薄手なのにとても暖かく、肌触りが最高
- 軽い
- 伸縮性がよく、ハードな動きにもついてきてくれる
- コンパクトに収納できる
- スリムフィットなので中間着に着てもアウターに響かない
- アウターで着るとスタイルがよく見える
- カラー展開が少ない(2020年現在ウィメンズ4カラー)
- 袖が長めなので、気になる人はいるかも(私は身長164cmでちょうどいいのですが)
- 価格が高め
お値段がなかなか強気ですが、それでも買ってよかったと改めて思えるクオリティの高さです。
それでは、R2の細かい部分をチェックして行きましょう。
柔らかで嵩張らないポーラテック・サーマル・プロ素材
POLARTEC(ポーラテック)と言えば、アウトドアブランドに詳しい方なら一度は耳にしたことがあるかと思いますが、1985年に最初にフリースを開発したアメリカの企業です。
ポーラテック社のフリースには数多くの種類があり、その中でもサーマル・プロは、これまでのポーラテックファブリックの中で、重さに対する暖かさの比率が最高であり(要するに軽くて暖かい)、また特徴的な表面テクスチャーとパターンのおかげで、保温性と吸湿速乾性に優れているのが特長です。
えりの立ち上がりは長すぎず短すぎずで、ちょうどいい高さになっています。伸びがいいので息苦しさはなく、首回りをしっかりと包み込んでくれて温かです。ウィメンズとメンズでは、若干形状が違います。
ジッパーはかさばらず、スムーズな開閉。あごへのあたりがソフトなジッパーガレージ付きです。
後見頃です。写真からも分かるようにラグラン袖になっているので、重いザックを背負った時の肩の当たりがありません。これは嬉しい仕様ですよね。
また、毛足がそれほど長くないので、アウターを重ねた時に嵩張らず、適度なロフト(空間)を作ってくれて保温性も抜群です。インナーとして着られるフリースって、あまりないと思うんですよね!
えりの内側は別布がなく、同じ素材が使われているので肌触りが大変いいです。
通気性のよいポーラテック・パワー・グリッド素材
R2は、実は2種類のフリース素材で出来ています。脇部分にR1素材のポーラテック・パワー・グリッドを採用しており、ここから汗や湿気を逃がしてくれるんです。
ポーラテック・パワーグリッドは、裾から脇を通り、腕の途中まで来ています。R2より薄手の素材なので、アウターやインナーを着た時にゴワゴワしないのはポイントが高いと思います。
また、パワー・グリッドはハイキュ・フレッシュ耐久性抗菌防臭加工済みなので、汗のにおいを軽減する働きがあります。何日も登山を続ける場合には安心ですよね!
パワー・グリッドの裏側は格子状のパターンとなっており、空気の層を作りつつ湿気を逃がし、内部をドライに保ってくれます。首の後ろ(タグ部分)にもちょこっと使われているので、上の衿の写真で確認してみてください。
パワー・グリッドは、以前ご紹介したキャプリーン・サーマルウェイトにも採用されています。
両脇にはジッパー式のポケットがそれぞれひとつずつ付いています。ポケットの内側はメッシュ形状になっていて、ジッパーを開けることで換気の役割もしてくれます。
内側にもポケットがあります(左右)。外側とは別室になっています。
ちなみに、メンズには胸ポケットもついています。でもウィメンズにはなぜか無いのです。つけてほしかったなぁ。
袖は割とタイトで、アウターの袖と干渉しにくくなっています。袖口は伸縮性があり、袖をたくし上げた場合はひじまで上がります。
R2とR1を比較してみる
皆さんの中には、R2を買おうか、R1を買おうかで迷っている方も多いことでしょう。私も長い間迷っていて、結局両方とも買ってしまったのですが、それぞれに良さがあり、気温や山の状況に応じて使い分けています。
ここで気になるR1との比較をしてみましょう。
画像向かって右がR2、左がR1フルジップ・フーディです。生地のテクスチャーが全く違うのがわかるでしょうか?
R1はポーラテック・パワー・グリッド素材が全面に採用されていて、保温性と吸湿速乾性に優れています。比較的薄手なので、秋春のアウターや、動いたり立ち止まったりを繰り返す運動の中間着に最適です。
畳んだ状態で並べてみると、R2のほうがふんわり感があります。でも、重量ではR2のほうが55gも軽いんですよ(ウィメンズの場合)。
R2は朝晩冷え込む時期の移動中や、山頂の休憩中にさっとザックから出して使えるので重宝してます!
雪山にも使えるのかな?
もちろん!R2はフードがないのでハードシェルとの相性もバッチリですよ
極寒期に中間着としても使えるのはポイント高いね
はい。ただ、発汗時には暑すぎるので、こまめに調整してくださいね
着用イメージです。これはSサイズ(日本のMサイズ)です。着丈が長めなので、お尻の半分まで隠れて暖かいですよ。
まとめ
いかがでしたか?R2は冬のシーズン、きっとお守り代わりになることでしょう。私はこれが1枚あると、安心して山歩きができるんですよね!暖かいという理由もありますが、私が一番気に入っているのは、何と言っても中間着にした時にもたつかないところなんですね!
また、パタゴニア製品の68%はリサイクル原料で作られています。パタゴニアは、消費者から回収、リサイクルされたペットボトルから再生フリースを製造し、環境への負荷に配慮した製品作りを行っているんです。
そういった取り組みも共感を覚えますし、価格は高いですが比例して耐久性もありますので、なおさら大事に長年着ていきたいと思うんです。
これから購入する方の参考になれば幸いです。
パタゴニア製品は、他にキャプリーン・サーマルウェイト、キャプリーン・クールシリーズ、R1エアもレビューしていますので、興味のある方はご覧になってくださいね。
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