キャンパーや登山者に大人気のアウトドア用調理器具メスティン。有名なトランギア製は品薄で価格高騰しているので、私はamazonで他メーカー(本体、ポケットストーブ、バット網3点セット)を購入してみました。必要なものがすべて揃っているので、メスティン初心者には最適!実際に使用してみた感想をレビューします。
メスティンとは?
メスティンとは、取っ手が付いたアルミ製の飯ごうのことを言います。飯ごうというと、子供の頃にキャンプで使ったソラマメみたいな飯ごうを思い浮かべますが(兵式と言え)、これはお弁当箱のイメージに近いですよね?四角だし(^^)
メスティンの素材はアルミなので熱伝導率が良いことが特長で、ガスバーナーをはじめ、固形燃料、アルコール燃料でもご飯がおいしく炊けるということで、アウトドア現場で大流行りなのでございます!
私はクッカーも持っていますが、クッカーとメスティンの両方を持つことにより、「ながら山ごはん」もできるし、その日のメニューによって「使い分け」もできるのでは?と思い購入することにしました。
メスティンの基本は「ご飯炊き」ですが、それ以外にも「煮る」「蒸す」「焼く」「燻す」ことも可能なので、ご飯だけではなくおかずも作ることができ、これはもう調理器具の万能選手と言っていいと思います!
トランギアと別メーカー / 選ぶポイントは?
ところで、メスティンと言えばトランギアというメーカーが有名です。
トランギアはスウェーデンのメーカーで、メスティンの生みの親とも言うべき元祖。ですからメスティン=トランギアと思っている方も多いですが、メスティンを製造しているメーカーは他にもたくさんあります。いまや、ダイソーやニトリでも販売しているほどですから、いかにメスティンの需要が多くなってきているかが伺えますね!
私も最初はトランギア製を買うつもりでしたが、公式サイトでは品切れ、ネット通販では価格が高騰していたりと購入が難しい状況だったので、amazonで別メーカー「BETU」のメスティン3点セットを買うことにしました(2020年6月時点)
BETUメスティンを購入する決め手になったのは、
- 本体の他に炊飯に必要な「ポケットストーブ」が付いてくる
- 蒸し料理に使える「バット網」が付いてくる
- 価格が42%引きの2,080円でお得(2020年6月現在)
- 評価が高かった
- 「儀式」というヤスリがけが必要なさそうだった
ことです。
以下がトランギアとBETUのスペックになります。
トランギアメスティン
- 重量:160g
- サイズ:16.5×9×6.5cm
- 内容量:750ml
- アルミ製 (無垢)
- 炊はんの目安:約1.8合まで
- 価格:1,760円(税込み)
BETUメスティン
- 重量:165g
- サイズ:16.5×9×6cm
- 内容量:800ml
- アルミ製 (無垢)
- 炊はんの目安:約2合まで
- 付属品:ポケットストーブ、バット網、(袋)
- 価格:2,000~2,080円(税込み)
多少の差はあれ、規格はほぼ同じです。トランギアで網を別購入すると825円かかってしまうので、それだけでBETUより高くなってしまいます。
メスティンはそもそもそれほど高額な商品ではないので、価格の差はさておき、メスティンを購入したいけどトランギアとその他で迷ってるという方は、正規品の入荷を待つか、後継品を即買いするかで決断を迫られそうですね。
どうしてもトランギア製が欲しい!というブランド志向の方は、入荷を待ってそちらを購入しましょう。別にブランド関係ないって方はそれ以外のものでいいと思います。
私は待てなかったので、他メーカーを購入しました!結果はほぼ不満がなかったので「買ってよかった」と思いました。製品によっては当たり外れもあるらしいですが、BETUは1年保証と30日以内返品無料の特典が付いていますので安心でしたよ。
BETUメスティンがやってきた
こちらがBETUメスティンになります。amazonで購入して、2日後には配達されました。一応白い箱に入っています。シールには「BETUメスティンバットア…縁は二重研磨して安全食器」と書いてあります(笑) made in チ〇〇〇かなぁ。
中を開けてみると、ビニール袋に包まれたメスティンが出てきました。初めて目の当たりにしたのでちょっと興奮!見た目は本家にそっくりです。
ふたを開けたところです。緩衝材に包まれたバット網とポケットストーブが中に入っていました。取扱説明書らしきものは入っていません。
すべてを出して並べてみました。特に傷は見当たりません。ポケットストーブは青いビニールが貼ってありますので、まずはそれを剥がす作業があります。バット網は少しがたつきがありましたが、使用に影響はありません。
青いビニールを剥がすと、エスビットそっくりなポケットストーブが。(エスビットとは、ドイツ製の有名なポケットストーブ、並びに固形燃料のことです) 開閉は最初少し固く感じましたが、何度か開け閉めしたら直りました。
本体を見てみましょう。内側から見たカシメ部です。3つあります。トランギアは確か2つでした。(あ、小さな傷を発見!( ノД`) 右側側面です。まぁ許容範囲内)
トランギアのような本体縁の段差はありません。
白米(1合、2合の水位)、ml表示(100、300、500)があるので、計量カップが必要ありません。
外側から見たところです。ややちゃっちい作り感は否めませんが、取れちゃうことはなさそうです。
寸法を測ってみます。縦は約16cm。
横は約9cm。
高さは約6.2cm。(蓋は除く)
本体とふたの閉まり具合は、キツすぎずユルすぎず、ちょうどいい感じです。逆さにしてもふたが落ちてくることはありません。
縁のバリについてですが、トランギアのように指をケガするようなバリはありません。二重研磨してあると書いてあった通りです。メスティンの儀式でもある「バリ取り」が必要ないというのは嬉しいですね!
固形燃料は、100均の25gがちょうどいいとの情報をyou tubeでゲットしましたので、早速買ってきました。これはダイソーのものです。3つ入っています。時間的には20~30分がご飯を炊くには丁度いいようです。
固形燃料をセットして、さっそくご飯を炊いてみたいと思います!(透明のビニールは外さなくていいです)
シーズニングの必要性について
メスティンを使用する前に、もう一つの儀式として「シーズニング」というものがあります。シーズニングとは「慣らし」の意味で、米のとぎ汁や、くず野菜を入れた水などにメスティンを浸し、15~20分煮込んで表面に皮膜を作るというもので、アルミ臭の軽減、黒ずみを防ぐ効果があるといいます。
ここでアルミニウムに関してふと疑問がわいてきたので調べてみました。
本来、アルミニウムは酸素ととても仲良しなので、空気中に置いただけで自然酸化皮膜を形成します。この自然酸化皮膜のおかげでアルミは錆びにくくなるのですが、自然酸化皮膜はとても薄く、防食用保護皮膜としては使えません。
そのため、一般的なアルミ鍋は陽極電解処理をして、アルマイト加工という人工的な酸化皮膜を作って表面を保護するのですが、メスティンの素材は「アルミ無垢」なのでアルマイト加工をしていません。
そこで、使用前にシーズニングをすることで皮膜を作り、表面の耐食性を良くしましょうということなのだと思います。
そもそも、アルミは化学反応で変色しやすく、焦げ付いたら落とすことが困難です。アルマイト加工した鍋でも経年劣化は避けられません。ですから加工してないメスティンが変色するのは明らかです。それもまたアルミの良さだと言う方もおられます。
つまり、シーズニングをしなければいけない、ということではなく、したほうがあとあとのお手入れが楽になる(かもしれない)ということなのです。気になる方はしておくことをおススメします。
ちなみに、しないからと言って、アルミが溶けて認知症になるという都市伝説話では決してないので、心配しないようにしてくださいね(^^;
私はしそびれてしまったので、もういいかなって思っています(^^ゞ
メスティンでご飯を炊いてみた
では、いよいよご飯を炊いてみたいと思います。
こちらは米1合(約150g)を研いで30分以上吸水させ、水200ccを入れたところです。
米1合=150g=180cc=180ml
画像のクッキングシート(通称:メスティン折)は、ご飯がメスティンにこびりつくのを防ぐために入れています。これは好みで使わなくても大丈夫です。
メスティン折の記事は下からどうぞ!
ダイソーの固形燃料25gを置き、チャッカマンで点火。ここからは自動炊飯です。吹きこぼれる心配があるので、底にバットを敷いています。
ハンドルを本体側に倒してフタを押さえてもいいですが、若干持ち上がるので缶詰を乗せておきました。副菜がある時は、ここに乗せておくと温まりますね!
点火してから約10分で沸騰し始め、僅かに吹きこぼれました。1合なのでそれほど大量ではありませんでした。
28分で固形燃料が消えました。タオルでくるみ、蒸らし10分。逆さまにするかしないかで悩み、今回はしないことにしました。
10分後、フタを開けたらちゃんとご飯が炊けていました。感動です!お米が立ってるよ。
クッキングシートごとフタに移動。本体の底は焦げていません。
ご飯はすぐに混ぜ合わせておきましょう。そのままにしておくと固くなります。おこげはほどほどにできていました。
このあと、普通に夕飯で食したのですが、正直、炊飯ジャーで炊いたのより美味しかったです。炊飯器メーカーがメスティンに負けることがあってイイのでしょうか?(笑)
実は、ご飯を少量炊くには、なるべく小さい入れ物を使ったほうがおいしく仕上がるのです。よく5合炊きの炊飯ジャーで1合炊いても美味しくないって言いますよね?
メスティンはご飯を1合~2合炊くのにちょうどいい大きさなんですね!
あまりにも美味しかったので、これからもちょくちょく家でメスティン自動炊飯をやろうと思いました。燃料代は33円ですし(^O^)
山では、もうあのまずいアルファ米を食べなくて済むのね~♪(まだ2回しか食べてないけど笑)
メスティン取り扱い上の注意点
アルミはデリケートで傷つきやすいので、取り扱いには注意してください。
また、アルミは酸やアルカリに弱いです。これは通常のアルミ鍋にも言えることですが、酢、梅干し、レモン汁などを使った料理を長時間入れたままにしておくと、アルミが腐食する恐れがあります。食べ終わったらなるべく早く洗浄しましょう。
まとめ
というわけで、BETUメスティン激安3点セットでのご飯炊きは大成功でした!
ブランドにこだわりがなければ、このような後継メスティンで全く問題ないですし、バリ取りしなくていいのはとても楽でした。正直安くて心配でしたが、機能的には十分で、必要なものが揃っているセットはメスティン初心者には最適かと思います。
「自分はやっぱりトランギア」という方は、こちらで決まりですね。購入時は、出荷元、販売元をしっかりご確認ください。品切れの場合はご容赦ください。
また、メスティンはお弁当箱にもなるので、日常的にも使えるのは嬉しいところ。安くて軽くてシンプル、そして多様な使い方ができるメスティン。是非メスティンで作るおいしい料理を味わってみてください。
「おうちで山ごはん」マイレシピを作ってみました。右サイドカテゴリー「山ごはん」から行けますので、是非ご覧ください。
メスティンのレシピ本も出ています。こちらはトランギア公認で、メスティン愛好家著。これでもかってくらいたくさんのレシピに出会えますよ。
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