【那須岳】登山レポ / 秘湯三斗小屋温泉大黒屋に泊まる

三斗小屋温泉大黒屋 山の記録
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2019年6月に、栃木県にある那須岳に登り、三斗小屋温泉『大黒屋』に宿泊してきました。三斗小屋温泉は、交通機関を使って行くことが出来ない秘湯で、登山者には人気の旅館(山小屋)です。那須岳の様子も交えながら、大黒屋さんのレトロな佇まいをレポートします!

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那須岳と三斗小屋温泉について

那須岳(出典:那須ロープウェイ

那須岳は、栃木県と福島県にまたがる那須連峰の呼称で、主に茶臼岳(1,915m)、朝日岳(1,896m)、三本槍岳(1,916m)を指すことが多いです。

茶臼岳は活火山で、現在は噴気だけで目立った活動はありませんが、気象庁の常時観測火山になっています。茶臼岳の山頂直下までロープウェイが通じているので、初心者でも40分ほどで登頂出来ます。

三斗小屋温泉は、朝日岳の西側山腹、標高1,460mにあり、康治元年(1142)に発見されました。明治時代には5軒の旅館がありましたが。今は『大黒屋』『煙草屋』の2軒のみです。アクセスは徒歩でしか行けず、ロープウェイ山頂駅より2時間かかります。泉質は、アルカリ性単純泉となっています。

那須岳へのアクセス

電車の場合

【東北新幹線】 那須塩原駅下車 路線バスにて70分(山麓駅行き)

【東北本線】 黒磯駅下車 路線バスにて60分(山麓駅行き)

車の場合

【東北自動車道】那須IC下車 県道17号那須高原線で35分

高速バスの場合

バスタ新宿~塩原温泉・那須温泉「那須塩原号」(関東自動車

那須ロープウェイ

【運営期間】2020/3/19~11/30 8:30~16:30

【運行間隔】毎時00分、20分、40分の20分間隔での運行

※始発は、営業開始時間。お客様の状況で変動あり。悪天候により、運休となる場合もあり。

運賃往復片道
大人(中学生以上)1,800円1,200円
小人(3歳~小学生)900円600円

那須ロープウェイ公式サイト

那須岳ロープウェイを使った初級者向けコース

出典:ヤマタイム(yamakei-online)

行程(1泊2日)

1日目那須ロープウェイ山頂駅…40分…茶臼岳…25分…峰ノ茶屋避難小屋…50分…沼原・姥ヶ平分岐…20分…三斗小屋温泉 大黒屋泊(歩程 約2時間15分 休憩含まず)

2日目大黒屋…55分…隠居倉…20分…熊見曽根分岐…25分…朝日岳分岐…10分…朝日岳…5分…朝日岳分岐…30分…峰ノ茶屋跡…45分…那須ロープウェイ山麓駅(歩程 約3時間30分 休憩含まず)

レポート

那須ロープウェイ

12時40分、那須ロープウェイ山麓駅に到着。この日は天気が悪く、那須ロープウェイから山を見上げると厚い雲が覆っていました。早くも先行き不安…(-_-;)

那須ロープウェイ山麓駅

ロープウェイに乗り、僅か4分で山頂駅(1,690m)に到着。標高300mを稼ぎました!本日の天気図と温度、風速が表示されています。風速10m!?

那須岳2

早速、登山開始。案の定、周囲は霧が立ち込めていました。が、雨はまだ降っていませんでした。このあと降るか降らないか分からないので、最初からレインウェア、ザックカバー着用。この判断があとでいい結果につながります。

那須岳1

那須岳は活火山で、今も蒸気や火山ガスを噴出しているところがあり、ときおり硫黄のニオイもします。茶臼岳までは緑がなく、大小の岩ばかりで殺風景な登山道です。ガッスガスで何も見えません!

茶臼岳山頂

茶臼岳山頂に到着です。見事に視界0%(泣) 晴れていればきっといい景色なんでしょうね。

眺望もないのでさっさと下山し、峰ノ茶屋跡避難小屋に降りて行きます。

峰ノ茶屋跡避難小屋は、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳の分岐点にもなっている要所です。ここは風の通り道になっていて、強風が吹くことで有名な場所。本当に強風が吹いていました(>_<) しかも風雨!!!ザックが風に持っていかれる感覚を初めて味わいました!写真なんて撮ってる場合じゃありません。よろける~~!

レインウェアを着ていなかった人は、あっという間にずぶ濡れになっていました。そのための避難小屋なのかな~と思ってしまいました。怪しい天気の時は、最初からレインウェアを着るが正解ですね!

沼原分岐までの道はなだらかで、樹林帯が続きます。

大黒屋

分岐からさらに20分で三斗小屋温泉に到着しました!左が今晩の宿『大黒屋』で、右が『煙草屋』です。

水場

外には湧き水があり、飲み物が冷やしてありました!飲用可です。

さようなら大黒屋

本日泊まる、新館です。

大黒屋部屋

お部屋は2階の4人部屋でした。何と羽毛布団にシーツ付きですよ!枕カバーも付いています。山小屋じゃないってなんて素敵なのー!

大黒屋窓から外を眺める

窓の外に見える新緑が眩しいです!

大黒屋本館

こちらが本館になります。渡り廊下で繋がっていてお風呂は本館側にあります。歴史のある建物という感じです。

大黒屋廊下

新館は乾燥室がないので、雨具はすべて廊下のワイヤーに干す形。なんか乾かなさそう…。

風呂案内

夕食まで時間があったので、お風呂に向かいました。お風呂は岩風呂大風呂があり、1時間ごとに男女の入れ替え制です。少し慌ただしいです(^^; ニアミスしそうで怖いです(^^;;

泉質はアルカリ性単純泉。石鹸やシャンプーは禁止です。ドライヤーもないので髪も洗えず、ただ浸かるのみ。大風呂は桧で出来た深さのある枡形の湯舟が二つで熱めとやや熱め。岩風呂はこじんまりとしたぬるめ。脱衣所にしか電気がないので、暗くなると浴室は真っ暗です(笑) 自家発電なので電気は貴重です。

画像が撮れなかったので残念。。どちらもトロトロしていて、とってもいいお湯でしたよ!

夕食

お待ちかねの夕食です。お膳で運ばれてきました。

メニューは、サーモンのフライ、茄子とひき肉の洋風麻婆、とろろ汁、ほうれん草のお浸し、フルーツ、香物、マイタケの味噌汁、ご飯。

どれも大変おいしかったです。特にサーモンフライが!ごちそうさまでした。

その他の情報

トイレは和式水洗でとても綺麗。ペーパーもあり流せます。洗面台あり。水は使えますが、硫黄の混じった温泉なので飲料は不可です。お部屋にお茶セットとポットが置いてありました。

部屋にコンセント、暖房はありません(廊下にストーブあり)。携帯の電波は届きません。浴衣はなく、このへんが山小屋に近いかなという印象です。

消灯は21時でした。

2日目

次の日の朝5時半。今日は晴れそうな予感です!

散歩

ちょっとお散歩に出てみました。ひんやりとした空気が気持ちいいです。

煙草屋

お隣の『煙草屋』さん。露天風呂に入りたい方はこちらです。今度はこっちに泊まってみたいです!

また、近くには三斗小屋温泉神社がありますので、お参りして来るのもいいでしょう。

朝食

朝食は6時20分でした。温泉卵、納豆、かまぼこ、味付け海苔、しそ巻き味噌、ご飯、味噌汁、香物。私には十分な量でした。

晴れ

登山開始です。日差しが出てきて、遠くの山も見えています。嬉しい♪

晴れ2

このあと、地面からお湯がボコボコ出ている三斗小屋温泉の源泉を通り…

隠居倉

隠居倉に到着。休憩する人でとても混んでいました。

雪渓が残る

なんと雪渓が残っていました!北側斜面はまだ冬の名残り。

那須岳

歩いてきた道を振り返る。もうガスが掛かってきました。天気がいいのは朝だけか??

しゃくなげ

アズマシャクナゲがまだ咲いていました。

稜線

稜線歩きは気持ちいいです!

朝日岳はガスの中

朝日岳分岐。本当はここに朝日岳が見えるはずなのですが、ガスの中…。那須岳三山のなかで、朝日岳だけが岩稜の様相を成しています。山頂は狭くて、混雑!スマホが行方不明だったこともあり画像はありません。。

朝日岳分岐から峰ノ茶屋跡までは、鎖状の手すりがある痩せ尾根の岩場が続くので、足元に注意して進みます。

峠の茶屋跡

峰ノ茶屋跡まで来ました。前日、暴風が吹いていたのが嘘のよう。

登山口

山之神(那須岳登山口)まで降りてきました。ロープウェイ山麓駅まではもうしばらく歩きます。お付き合いありがとうございました。

下山後の楽しみ

麓の那須温泉郷は別荘や旅館、おしゃれなお店が建ち並ぶリゾート地です。下山の後はやっぱり日帰り温泉お買い物ですよね!

休暇村那須で日帰り入浴

ロープウェイ山麓駅からほど近い所にある休暇村那須は「休暇村那須バス停」にて降車。徒歩1分で本館に到着です。

元禄4年(1691年)に発見されたと伝えられる大丸(おおまる)温泉は、刺激の少ない単純温泉。病後回復、リュウマチ、運動機能障害、関節痛、筋肉痛に効果があるそうですよ。

営業時間11時00分~17時(16時 最終入場)
入浴料金大人880円、小人550円(4歳以上)※3歳以下のお子様は無料

休暇村那須:〒325-0301 那須郡那須町湯本137-14 TEL0287-76-2467 公式サイト

その他の日帰り温泉情報は、那須温泉旅館協同組合サイトへ。

道の駅 那須高原友愛の森でお買い物

友愛の森

「友愛の森」は、広大な緑の敷地内に、レストラン、物産センター、直売所、観光交流センター、工芸館などが入る多目的施設です。「友愛の森バス停」で下車してすぐです。

道の駅那須高原友愛の森公式サイト

まとめ

天気が悪かったので、山の雰囲気はあまり参考にならなくてすみません。那須岳は、岩とハイマツが多い印象ですが、山腹の樹林帯には花々も豊富で、なにより温泉が楽しめることが最大の魅力です。

三斗小屋温泉「大黒屋」は、奥深い山の中にひっそりとあり、俗世間から忘れ去られたようなノスタルジックなお宿。誰でも行けるわけではないので、まさに穴場的な温泉旅館と言えるでしょう!

帰りは、麓の温泉郷で遊んでいくこともできるので、是非また訪れてみたい山域です。できれば晴れた日に!

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