花粉症の登山者にとって、スギ花粉の時期はつらいものですよね。山に行きたいけど鼻水は出るし目も痒いしで、おうちに籠ってしまいそう。でも、間隔を開けずに山は登りたい!そんな方に、少しでも症状を抑えて歩けるようなグッズをご紹介します。
基本はマスク!
まずは手っ取り早いのが「マスク」ですね。花粉の侵入をかなり防いでくれますし、普段使いもできるので常備している人は多いでしょう。
ただ、登っているうちに息苦しくなって途中で外してしまうことも。中国では、N95マスクを着用してランニングをしていた中学生が、死亡するという痛ましい事故が起きてしまいました。
登山では走ることはありませんが、不織布マスクはやや注意が必要です。
こちらはモビーディックの「やさしくフィットするマスク」です。モビーディックは、宮城県のマリンスポーツ用品を手掛ける会社です。ウェットスーツ採用の素材なので、大変伸びがよくて柔らかく、塩素消毒も可能です。なにより息苦しくないんです。私も使っていますが、これは登山に最適でしょう。
また、ウィルスの拡散を抑えるのにも有効。中にガーゼやシートを挟むことで、さらにフィルター効果を高め、マスクの汚れも防ぐことが出来ますよ。
他に、モンベルの「WIC.フィールドマスク」もおすすめです。防塵、花粉対策兼用で、三角の形状になっていて、うしろで縛るタイプです。実際に使ってみたところ、マスクより断然よかったです!メガネも曇りにくいですし、何度か洗って使えるというのも経済的でいいと思います。装着した感じも、白マスクよりは全然イケてるのでおすすめです!
また、「洗えるマスクHURAHA(ふらは)」は、UVカットに加え、高性能フィルターが0.1ミクロンの微粒子を99%捕集するということで、一石二鳥の優れもの。これもおすすめです!
症状が目に来る人はどんなサングラスがいいの?
花粉症は鼻だけにあらず。目にも症状の出る人がいますよね。痒みやゴロゴロ感、涙目で前が見えなくて転倒!ってことにならないためにも、サングラスを着用しましょう。
フレームの周りに深いフードがついているものがおすすめです。花粉は上から降ってくるので、上部にフードがあると尚いいでしょう。
普段、眼鏡をかけている人には、オーバーサングラスも選択肢に入りますね。
オーバーサングラスは花粉症に特化している商品ではありませんが、手持ちの眼鏡を覆う形状をしているので、花粉をブロックする効果が期待できます。
マスクをするとメガネが曇ってしまう!そんな時にオススメなのがメガネのくもり止めです。コロナ禍の時はスプレータイプが品薄になっていましたが、今は買えるようになってきました。
花粉の侵入をワセリンでバリアー?
これは元祖花粉症王国イギリスで、簡単に出来るセルフケアとして推奨されている方法で、「ワセリンを鼻の穴の中に塗る」というものです。ワセリンを鼻腔内に塗ると、花粉の侵入を抑えてくれるのだそうです。
日本でも、2016年にすでにその効果は実証済みで、2019年にはNHKの「ためしてガッテン!」でも紹介されました。
ワセリンの塗り方
- 鼻の穴の入口(小鼻)に
- 綿棒もしくは清潔な指で
- 量の目安は綿棒の先が薄く覆われるくらい
- 1日3~4回、時々鼻をかんで花粉が付いたワセリンをとる
ワセリンは鉱物油が原料で、乾燥やひび割れの補修に使われます。ワセリンには種類があり、
ヴァセリン < 白色ワセリン < プロペト < サンホワイト
の順に精度が高くなり、価格も高くなります。人体に無害で禁忌もないので、赤ちゃんから妊婦さん、お年寄りまで使えます。花粉症対策には、白色ワセリン以上が安心です。
ただ、テクスチャーがベタベタしているため、気になる人もいるでしょう。おすすめなのは、チューブタイプの伸びが良いワセリンです。
POINTワセリン対策は、マスクやサングラスと併用して使いましょう。
アレルギー性鼻炎薬の助けを借りよう
あれこれ試してみたけどあまり改善されない方は、鼻炎薬の助けを借りましょう。花粉症は寝起きがひどいので、できれば前の晩から服用しましょう。鼻炎薬は効能や副作用によっていくつかの種類に分けられます。
種類
- 抗ヒスタミン剤(第1世代抗ヒスタミン剤、第2世代抗ヒスタミン剤)
- 抗アレルギー薬
- 抗コリン薬(副交感神経遮断薬)
- ステロイド配合薬(点鼻薬)
- 血管収縮薬(点鼻薬)
花粉症の治療薬には「第2世代抗ヒスタミン剤」が主に用いられます。くしゃみや鼻水の原因物質ヒスタミンをブロックする抗ヒスタミン剤の効果はそのままに、眠気やのどの渇きなどの副作用を改善したものになります。穏やかに長く効くので、軽度の登山者には最適かなと思います。
かなり辛い鼻症状のある人には、即効性のある「第1世代抗ヒスタミン剤」が選択肢に入ると思います。こちらは眠気やのどの渇きなどの副作用が現れることもあるので、重症の人はお医者様と相談して、自分に合った薬を処方してもらいましょう。
薬を山へ携帯する場合は、チュアブルタイプ(口の中で溶ける錠剤)が用意されている薬を選べば、水が貴重な登山には重宝すると思いますよ。
花粉の時期はどんな服装がいいの?
早春のまだ寒い時期には、ニット帽やフリース、ウール素材を着たくなりますが、花粉が付着しやすいため、あまりおすすめできません。
保温をインナー、ミドルウェアで調整し、アウターにはさらさらしたナイロン製などを着るようにしましょう。また、花粉を溜めこみそうなフード付きも避けたほうがいいでしょう。
家に帰ったら、アウターを中表にして静かに丸め、早めにお洗濯!花粉をばらまかないように注意しましょう。
帰宅後の鼻づまりに効く癒しグッズのおすすめはコレ!
万全の準備をして出掛けても、帰ってきたら鼻がつまってしまってツライ!って時ありませんか?そんな時は癒しグッズで疲れた体を労わってあげましょう♪
①最初にご紹介するのは、ユーカリのバスソルトです。ユーカリは、呼吸器系のトラブルに欠かせないアロマです。殺菌作用があり、鼻水、鼻づまり、咳、痰などの症状に効果を発揮します。38℃~40℃のぬるめのお湯に浸かって、ユーカリの香りを存分に楽しみましょう。
②次にご紹介するのは、ハッカ油です。ミントとも呼ばれ、すーっとした清涼感があり、鼻づまりや体調不良の緩和に有効です。ハンカチやタオルなどに一滴しみこませたり、枕元にワンプッシュしてみましょう。
まとめ
花粉症の季節は2月から5月までと長く、他に秋のブタクサもあったりと、人によっては年中花粉症ってこともありますよね。しっかり花粉症対策をして、少しでも快適に登山ができるようにしたいですね!
コメント